どうも、マイカーが3代にわたってセレナの僕です。
先代セレナ(C27型後期)も先先代セレナ(C26型)も距離にすると地球を2周するくらい乗りました。
そして先日、長年の乗っていた先代セレナ ハイウェイスターVとお別れし、新しいセレナを迎え入れました!
その名も、
日産 セレナ e-POWER LUXION(ルキシオン)C28型
セレナ ルキシオン自体はもう発売から3年経っているので記事を書くのも今更かなとも思いましたが、ただあまりに街中でこの車を見かけないので、やはりこの車の魅力を伝えたくなってブログにまとめることにしました。
今回の記事では、セレナ最上級グレード「ルキシオン」の良いところ悪いところ、そして何よりも感動した手放し運転可能なプロパイロット2.0について、先代セレナ(プロパイロット1.0搭載)と比較しながら、正直な感想をまとめようと思います。
基本はオススメする内容なんですが、残念ながらガッカリしたポイントまとめちゃうので、買う前に知っておいてもらえたら後悔しないで済むかもしれません。
僕は車にはさほど詳しくないですが、専門家の試乗によるプロ目線のレビューではない、普段からずっとセレナに乗っている素人ならではのリアルなレビュー、皆様の参考になれば幸いです。
さらば先代セレナ。運転支援技術「プロパイロット1.0」は評判以上の実用的な自動運転機能だった
新しいセレナの話をする前に、まずは先代セレナの話を少しだけさせてください。
僕が直前まで乗っていたのは、2020年モデルのセレナ ハイウェイスターV。
これも本当に良い車でした。
特に、運転支援技術「プロパイロット1.0」。
これが本当に便利で、高速道路での運転が劇的に楽になりました。
何が凄いって、ハンドルに手をかけているだけで最大時速135kmで勝手に走ってくれます。
自動運転って言うと「厳密には違う!」って車マニアに怒られるんですが、いわゆる自動運転みたいな運転支援システムです。
僕は夫婦でドライブ旅行をするのが好きなのですが、プロパイロットのおかげで、東京から名古屋くらいの距離なら近所のように感じられるほどでした。
ハンドルに手をかけてるだけで、気がついたら名古屋についてるんですよ。
その結果、走行距離は5年弱で8万キロオーバーでした。よく走ってくれました。
余談ですが、手放す際は、MOTA、BUDDICA、楽天カーの3社で中古車査定してもらったのですが、最終的に1番高かった151万円で楽天カーに引き取ってもらいました。
やや傷があったのと、8万キロという距離はやはり査定価格に影響したようで、希望落札価格には届いてませんが、まぁ納得できる価格でした。
他社価格より平均25万up!
車両検査申し込みと30万円(税込)のご成約でもれなく1,000ポイントプレゼント♪
そして、新しいセレナ納車の1週間前。
我が家の駐車場からドナドナされていきました。
寂しかったですが、出会いあれば別れもあるのが車の買い替えなのです。
見積り価格は約600万円!!それでも新型セレナの最上級グレード「ルキシオン」を選ぶ理由
さて、先代の話はここまでにして、新しいセレナ ルキシオンの話に移ります。
ルキシオンは現行セレナ(C28型)の最上位グレードです。
シートは革張り一択。下位グレードではオプション扱いになるような装備がだいたい標準装備という、まさに「全部のせ」状態の高級グレードです。
しかし、僕がルキシオンを選んだ理由はたった一つ。
プロパイロット2.0の搭載です。
プロパイロット2.0は、先代セレナに搭載されていたプロパイロット1.0とは異なり、自動運転時にハンドルに手を添えておく必要がないらしく、これがとても評判良いのです。
ちなみに高速道路での手放し運転が可能な運転支援技術を搭載した国産ミニバンは、このセレナ ルキシオンだけでした。
僕は、これにメーカーオプションとして、シートヒーター目当ての寒冷地仕様と車中泊を快適にするために100VのAC電源(1500w)を追加しました。
またディーラーオプションとしては、後部座席用のモニターと車中泊用のカーテン、そして5年分のメンテプロパック(5年間ディーラーで半年点検をしてもらえるプラン)等、ディーラーが勧めてくれるオプションを追加したわけですが、
結果、見積もり価格はなんと
約600万円!!!
うーん、すげー高いです。
と、いうわけで、本当にそんな価格に見合った性能なのか?
セレナルキシオン、そしてプロパイロット2.0の購入レビューを最後まで読んでいただけたら幸いです。
実走レビュー!東京-名古屋間のプロパイロット2.0ロングドライブで感じたハンズオフの衝撃と感動
納車されて間もなく、僕はセレナ ルキシオンの実力を試すべく、妻と一緒に東京から名古屋までの往復ドライブ旅行に出かけました。
先代セレナでも走り慣れた道ですが、プロパイロット2.0のおかげで、その体験は大げさでなく全く別のものでした。
これが手放し運転(ハンズオフ)か!プロパイロット2.0の自動運転が快適で実用的
繰り返しますが、プロパイロット2.0には先代のプロパイロット1.0と決定的に違う点があります。
それはハンドルから手を離して運転できることです。
プロパイロット1.0も、車線維持や前車追従機能は非常に優秀でした。135km出していても高い安心感と快適性があり非常に実用的でした。
しかし、このプロパイロット1.0は、常にハンドルを握っている必要があります。
手を離すと数秒後に警告音が鳴りだします。
対して、プロパイロット2.0は違います。
高速道路の特定の条件下で、完全な手放しでの運転が可能になります。
僕はこの条件がそろうのを楽しみにしていました。
そして名古屋に向かう新東名高速道路。
あいにくの雨ではありますが、念願のハンズオフ(手放し)可能な条件が揃いました。
ハンズオフが可能になると、ヘッドアップディスプレイに映し出されるプロパイロットの表示が緑から青に切り替わります。
この時点で時速は110kmオーバー。
それでもセレナを信じ切っている僕は、意気揚々とハンドルから手を離します。
車が自分で走っている!!
とてもシームレスに手動、ハンズオン、ハンズオフが切り替わります。
この感覚は、聞くのと体感するのでは全く異なるものでした。まるで、僕ではない別の運転手がいるような錯覚に陥ります。
なお手放し運転は楽ちんなだけでなく、運転中の自由度が格段に向上しました。
例えば、サービスエリアで買ったお弁当やたこ焼き食べながらでも、ちゃんと前さえ見ていれば勝手に走ってくれますからね。
ただ凄いだけでなく、ちゃんと実用的なのです。
プロパイロット2.0なら高速道路を130km/hでハンズオフ(手放し)運転できる
さて、インターネットの記事などで「プロパイロット2.0の手放し運転は100km/hまで」という情報を見かけたのですが、結論から言うとこれは誤りです。
実際には、指定速度の+10km/hまで手放し運転が可能です。
新東名高速道路の一部区間は指定速度が120km/hなので、つまり130km/hでも手放し運転ができるのです。
高速道路の速度標識は従う必要がありますが、プロパイロット2.0は道路標識をカメラで認識し、自動で設定速度制限を把握してます。
高速道路でよく見かける電光で変化する速度標識もしっかりと認識します。
よくあるのが工事区間で一時的に50km/hに制限される場合ですが、これもシステムがちゃんと認識します。
その場合、勝手に速度を落とすことはなく「速度オーバーだからハンドルを握るように」と指示が出ます。
ハンドルに軽く手を添えている状態(ハンズオン)であれば、指定速度に関わらず135km/hまで運転支援機能は有効にできます。この運転支援はプロパイロット1.0の頃から変わりません。
なお、僕はこう言う一時的な速度制限の場合はハンズオフを解除したまま走ります。
50km制限だからとハンズオフが使える60kmとかで新東名を走ったりしたら、後ろから追突されたり煽られたりしますからね…。
もちろん135kmなんて出さないですが、ある程度周りの速度に合わせて空気を読んで走っちゃいます。
車線変更もアシスト!ナビ連動で出口へのアシストもボタンひとつ
プロパイロット2.0の進化は、手放し運転だけではありません。車線変更のアシスト機能も賢くなっています。
例えば、走行中に前方に遅い車がいると、システムが右側の車線への車線変更を提案してくれます。
その状態でドライバーがステアリングスイッチかウインカーレバーを操作するだけで、システムが周囲の安全を確認し、自動で車線変更を行ってくれるのです。
感覚で言うと、ウィンカーを出すだけで、勝手に前後の安全を確認して車が車線変更する感じです。
アクセルやブレーキ操作はもちろん、ハンドル操作も不要です。
逆に、一番右側の車線を設定速度で走行していると、システムが一つ左側の車線への車線変更を促してくることもあります。
追い越し車線を走り続けることを防ぐわけです。
さらに驚くべきは、カーナビの設定と連携したルート走行支援です。
目的地を設定して高速道路を走行していると、出口やジャンクションが近づいた時にシステムが適切なタイミングで車線変更を提案してくれます
あとは同様の操作で自動で出口レーンへと誘導してくれるのです!
ただし、これらの車線変更を行う際には、安全のためハンドルに手を添える必要があります。
初めは、車線変更くらいは自分でやるわ…って思ってたんですが、慣れてくると気を使う操作を完全に自動でしてくれるのはかなり楽に感じるようになりましたね。
プロパイロット2.0なら渋滞も怖くない!停止・発進も自動でラクラク!
渋滞時もプロパイロット2.0は真価を発揮します。
渋滞中の停止・発進も自動で行ってくれるんです。
先代のプロパイロット1.0では、渋滞追従機能はありましたが、一旦停止した後に再発進する際には、アクセルを踏むかスイッチを操作する必要がありました。
しかし、プロパイロット2.0では、先行車が発進すれば、ドライバーの操作なしで自動的に再発進します。
もちろん、手放し運転が可能なので前さえ向いていれば一才の操作が不要です。
進んだり止まったりを繰り返すのんびり走行でも、両手両足がフリーですからね。
これは渋滞時のストレスを大幅に軽減してくれました。
プロパイロット2.0なら居眠り防止&的確なアラートでヒヤリハット防止
プロパイロット2.0は、ドライバーモニターカメラが常にドライバーの状態を監視しており、前方を注視していない場合や、目を瞑っていると警告音が鳴り、HUDに警告が表示されます。
これは手放し運転時だけでなく、ハンズオンでも有効です。
これは運転中にウトウトしがちな僕にとっては、命を救うありがたい機能ですよ。
また、何らかの理由でプロパイロットの機能が解除された際の警告音も、先代よりもしっかりと鳴るように改善されています。
先代では、いつの間にかプロパイロットが外れていて、ヒヤッとした経験が何度かありましたが、新型ではその心配はなくなりました。
あと、細かい話ですが、赤信号などで停止時、前の車が発進する際にもアラートがなるようになりました。
信号待ちで停止中によそ見をしていても、前の車が発進したら教えてくれます。
これにより発進が遅くなって後ろからクラクションを鳴らされることもなくなりました。
まったく至れり尽くせりな運転支援ですよ。
プロパイロットパーキングで自動駐車!が、アラウンドビューモニターがあれば十分だったりも…
プロパイロット2.0には、自動で駐車を行ってくれる「プロパイロット パーキング」機能も搭載されています。
スイッチ操作だけで、ステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ、パーキングブレーキまで、すべて自動で制御してくれるらしいです。
らしいというのは、僕は駐車が得意なのでこの機能はまだ使っていません。
いや、駐車が得意は言いすぎました。
先々代のセレナからずっと搭載されているアラウンドビューモニターがあれば、まるで車を真上から見ているような視点で操作できるので、駐車で困ることはほとんどないのです。
なので、先代セレナにもついてたんですが、先代セレナでも使ってません。
そういえば、このアラウンドモニターも地味に進化しているみたいで、かなりハッキリと上から撮影されてるみたいに見えるようになりましたね。
プロパイロット2.0の弱点と注意〜後悔する前に知っておきたい制約とコスト
さて、プロパイロット2.0の良いところを紹介してきたわけですが、残念ながら弱点や注意点も存在します。
次は、プロパイロット2を使う上で予想外に残念だった点をご紹介します。
加入しないと使えない!年間22000円のサブスク「NissanConnectプロパイロットプラン」
プロパイロット2.0の全ての機能を利用するためには、NissanConnectサービスの「プロパイロットプラン」に加入する必要があります。
これは、 手放し運転(ハンズオフ)をするために、常に最新の高精度3次元地図データなどを必要とするためらしいです。
しかし、この NissanConnectサービスの「プロパイロットプラン」の価格は年間22,000円(税別)もかかります。
決して安くはありません。
もちろん加入は任意ですが、しかしせっかくプロパイロット2.0搭載のセレナなのに、手放し運転を使わないという選択肢はあり得ませんからね。
必要経費と割り切って払うしかないのです。
トンネル内では手放しできない!GPSが届かない場所ではハンズオフ不可
プロパイロット2.0の手放し運転は、GPSとの連携が必須です。
そのため、トンネル内などGPS信号が届かない場所では、手放し運転はできません。
トンネルに入って少し経つと、HUDの表示が青から緑に変わり、ハンドルを握るように促されます。
新東名高速道路は比較的トンネルが多い区間もあるため、「東京から名古屋まで完全に手放しで到着!」というわけにはいきませんでした。
センサーの限界、標識認識ができないとハンズオフの条件を満たせない
車のセンサーの視界が遮られると道路標識を認識できない場合があります。
工事中の区間で一時的に50kmの速度制限となった場面で、工事区間を抜けて指定速度が120kmに戻ったのにセンサーが標識を認識できませんでした。
おそらく標識を隣の車線にいたトラックによって隠されていたことが原因だったのですが、結果的に車はずっと50km道路と思い込んでしまっており、+10kmである60kmまでしかハンズオフが有効にならなくなりました。
120km道路で60km走行するのは逆に危険ですから、次の標識を認識するまで手放し運転はできなくなるわけです。
まぁ高速道路の速度標識はそれなりの間隔であるので、どこかではちゃんと認識しますし、そもそも安全性の観点からも車のセンサーから道路標識が見えるように、前後左右の車間にゆとりある状態での運転を心がけたいですね。
プロパイロットで気になった点はこれくらいです。
やはり、プロパイロット2.0は素晴らしいというのが、僕の結論です。
また、セレナルキシオンにはプロパイロット以外にも素晴らしい点があります。
プロパイロット2.0だけじゃない!先代セレナと比較してセレナ e-POWER LUXIONを「すごい!」と感じた進化をレビュー
さて、セレナ ルキシオン購入の目的はプロパイロット2.0だったわけですが、進化した点はプロパイロット2.0だけではありませんでした。
先代セレナ(C27型)と比較して「これは進化したな!」と感じる点もたくさんあります。
待望の無線化!Apple CarPlayがワイヤレス接続に対応!
初め聞いた時、これは本当に嬉しい進化でした。
Apple CarPlayへの接続が無線(ワイヤレス)でできるようになったんです。
僕はカーナビとしてGoogle マップを多用していました。
検索機能の優秀さ、到着予想時間の正確さは、純正ナビよりも圧倒的に優れているためです。
また、常に最新の地図データが使えるのも大きなメリットです。
Apple CarPlayを使えば、このGoogle マップを車の大きなナビ画面で利用できます。
また、通常GoogleマップはGPSが届かないトンネル内では使えませんが、CarPlay接続なら車のセンサー情報を利用して自車位置を補正してくれるのでルート案内が途切れません。
そのような理由から先代セレナでもApple CarPlayは使っていました。
ただ接続はLightningケーブルによる有線接続でした。
しかもiPhone 15以降は端子がUSB Type-Cに変更されたため、iPhoneを機種変更した僕は、仕方なくApple純正の高価な変換ケーブルを使って接続していました。
しかし、新型セレナ ルキシオンなら、車に乗り込むだけで自動的にワイヤレスでApple CarPlayに接続されます。
これは本当にストレスフリーな予感がしますよね。
(ストレスフリーのはずだったのですが、これには大きな課題があったので後述します)
充電環境も充実!Type-Cポート多数搭載&スマホのワイヤレス充電も
スマホなどの充電環境も進化しました。
少し感動したのは、車内のUSBポートが全てUSB Type-Cになったことですね。
先代セレナはiPhoneとの接続はLightning、USBはType-Aだったのでやはりインターフェースとして古さを感じていましたから、これもとても嬉しいです。
さらに、センターコンソールにはQi規格対応のワイヤレス充電パッドも搭載。
対応のスマホを置くだけで充電が開始されます。
これを前述のワイヤレスApple CarPlayと合わせれば、スマートフォンの接続・充電周りは完全にワイヤレス環境が実現するわけです。
車中泊の神!1500W電源搭載で電子レンジやドライヤー、アイロンなどの家電が使える!
これは車中泊好きの僕らにとって神進化なのですが、1500Wまで対応するAC100V電源コンセントがオプションで追加できるようになりました。
後部座席からアクセスしやすい前席中央にあります。
これは現行セレナ(C28)からのオプションで、先代セレナ(C27)のACアダプタは最大で100Wでした。
100Wはノートパソコンの充電くらいなら困りませんが、家庭のコンセントと比べたらかなり非力です。
1500Wに対応したことで、消費電力の大きなドライヤーやアイロン、電気レンジまで車内で使用可能になりました。
ドライヤーとかアイロン車で使わないだろ!って思う人もいると思いますが、月に2回くらい夫婦で車中泊を楽しんでいる僕らにとって、これは朗報です。
特に妻が喜んでいたポイントでしたし、災害時とかにも役立ちそうですよね。
地味にありがたい!ブレーキホールドの設定が記憶されるようになった
これは地味ながら非常に嬉しい改善点です。
オートブレーキホールド機能の設定が記憶されるようになりました。
信号待ちなどでブレーキペダルから足を離しても停止状態を保持してくれるこの機能、一度体験してしまうと停止時にわざわざ足をブレーキに置いておくのが億劫になります。
これは先代セレナにも搭載されていましたが、エンジンを切るたびに設定がリセットされてしまい、毎回オンにする必要があったのですよね。
対して新型では、一度オンにすればエンジンを切っても設定が記憶されるので、設定の煩わしさがなくなりました。
視線移動が少ない!ヘッドアップディスプレイ(HUD)が想像よりかなり便利
フロントガラスに速度やナビの進行方向、プロパイロットの作動状況などが表示されるヘッドアップディスプレイ(HUD)が追加されました。
これも現行セレナからで、ルキシオンでは標準装備です。
これも想像以上に便利でした。
運転中に必要な情報が視線の先に表示されるため、メーターやナビ画面への視線移動が最小限で済み、安全運転に貢献してくれます。
特に、前述してますがプロパイロットの状態確認ではかなり活用することになります。
なんらかの影響で運転支援が解除されても、それがナビに目線をやらずに視覚的に分かるので、安心感はかなり増しました。
ちなみに、これはフロントガラスに液晶が埋め込まれているとかではなく、ダッシュボード上部からフロントガラスに映像を反射させて表示する仕組みです。
シンプルな仕組みですが、昼でも夜でも視認性は良好で、もしもの時にも安全な構造ということですね。
常に最新データ!純正カーナビの地図データが自動更新される
純正カーナビの地図データが自動で更新されるようになりました。常に最新の地図データが使えます。
ディーラーなどに行く必要はなく、インターネット経由で更新されます。
先代セレナではGoogleマップを使っていましたが、プロパイロット2.0の手放し運転を使うには、純正カーナビでの目的設定が必須ですし、HUDに進行方向を表示させるにも純正カーナビでの経路設定が必須なのです。
これらの理由から、特に長距離を走るときは純正カーナビを使うようになりました。
なので、マップ情報が古かったり、更新にディーラーまで行く必要があると大分不便ですからね、これは良いことでした。
(短距離の時はやっぱりGoogleマップです。Googleマップの利便性には勝てません)
ただ前述の通り、これはNissanConnectサービス(プロパイロットプラン)に契約してるから受けられるサービスなわけで、年間22000円はかかっているので当たり前とも言えます。
心配性に朗報。スマホアプリでドアロック&遠隔でエアコン操作
NissanConnectアプリを使えば、スマートフォンから車のドアロック状態を確認したり、遠隔で施錠したり、エアコンをオンにしたりできます。
僕は心配性で「あれ、鍵閉めたっけ?」と不安になって、わざわざ駐車場まで確認しに行くことが度々ありました。
なので、このリモートでドアロック状態を確認できるアプリには本当に助けられています。
対してリモートエアコン操作は、 冬場は出番は少なかったですね。
ルキシオンはエアコンをかければ比較的すぐに暖まりますし、シートヒーターもあるので、そんなに辛くはありまけん。
ただ、夏場の暑い時期には、乗車前に車内を冷やしておくのに活躍してくれそうな予感がしてます。
駐車場が屋外なので、夏は車内がビニールハウスのようになり、乗った瞬間に汗が噴き出てきますからね。
(以前、セカンドカーで電気自動車のリーフに乗っていた時は、この遠隔冷房を非常に重宝していました)
また、このアプリから純正カーナビに対して経路情報を送ることもできます。
理想はGoogleマップから転送できることですが、少なくともカーナビを直接操作して目的地設定をするよりは、かなり操作しやすいです。
加速フィール向上!e-POWERの進化を実感!より気持ち良いトルクと走りに
先代セレナのe-POWERと比べて、はっきりと加速がよりスムーズで力強くなったように感じます。
あと静粛性も以前より間違いなく増してますね。
第2世代e-POWERの進化だと思いますが、エコモードにしていてもアクセルを踏み込むと「グーン」と気持ちよく加速してくれます。
安定感がありながら、重さを感じさせないので快適かつ軽快です。
車の走りを語れるほどいろんな車を運転したことがあるわけじゃないですが、僕含めた一般ユーザーから感動するポイントのほうが多いのではないでしょうか?
車がWi-Fiスポットになる!docomo in Car Connectは低価格で定額無制限!しかし課題が…
セレナルキシオンは車自体にWi-Fiスポットがあります。
docomo in Car Connect
NissanConnectサービスとは別に料金がかかりますが、ギガ無制限の価格と考えたら随分と安いです。
回線はdocomoの4Gと同等のものらしく、計測したところ実際にdocomo回線と同等の速度がでてました。
ただ、やや課題があります。
突然ほとんど繋がらなくなるのです。
僕はドコモユーザーなので、僕のスマホがサクサクの時はこの回線もサクサクのはずなのです。
しかし、Wi-Fiに接続していても一切インターネットに繋がらなくなることが度々あるのです。
これはおかしいとドコモに問い合わせたところ、オペレーターさんから驚きの話を聞きました。
「セレナはWi-Fiユニットに初期不良が多く、セレナユーザーから多くの問い合わせを受けている」
とのこと。
そして、ドコモとしては開通しているので、ディーラーに確認してみて欲しいということになりました。
なので、こちらは近々でディーラーに持って行く予定です。
なお、ディーラーで無料で直ること前提にして良い点として語ってますが、これで直らなかったら後述するガッカリポイントに移動します!(結果は追ってご報告予定します)
ライトでお出迎え!ウェルカムライト機能がちょっと嬉しい
キーを持って車に近づくだけで、ポジションランプなどが点灯してオーナーを出迎えてくれるウェルカムライト機能というのがあります。
なくても困らない機能ですが、なんだか迎えてもらってるようで、ちょっと嬉しい気持ちになれます。
街で見かけないルキシオン!個性的なボディカラーを選べば被る可能性0
セレナは現行も先代もよく見かけますが、ルキシオンは本当に街中で見かけません。
僕が街中で遭遇したのは3回くらいで、これにちょっとした優越感を感じたりできます。
さらに僕が選んだボディカラーは「利休 -リキュウ-」という、ベージュとカーキを混ぜたような、ちょっと珍しい色。
過去に2回ほど利休カラーのセレナを見かけたのですが、それはいずれもルキシオンではありませんでした。
ただ、エクステリアデザイン自体は、フロントマスクの左右にあるシルバー(カッパー)のアクセント(フェンダーフィニッシャー)を除けば、ほとんどセレナ ハイウェイスターと同じです。
(ここがシルバーなのがルキシオン)
なので、多分ルキシオンオーナーくらいしか、ルキシオンを見分けることはできないですけどね。
あと、リセールバリューを考えたらやっぱり白とか黒の無難なカラーを選ぶのが正解のはずですw
リモコンキーで車外から駐車!リモートパーキングは思ったより実用的!
なんと、リモコンキーを使って、運転席に座らずに車外から車を前後に動かすことができます。
CMでも「やっちゃえ日産」とか言いながら紹介されていましたね。
(CMはアリアのもの)
いや、実際に試すと、乗ってないのに勝手にハンドルが操作されて、駐車スペースに良い感じの収まる車を外から見るのはちょっと驚きの体験でした。
ただ、それはそれとして、
これ実用性あるのか?
っていうのが、最初の感想です。
しかし、しばらく乗っていて、これがそれなりに使えることに気がつきました。
例えば、隣の車との空間がない狭い駐車場とかで、降りづらかったり、荷物を取りづらいことありますよね。
そんな時、駐車エリアの少し前で止めちゃって車を降りるのです。(エンジンも切ります)
隣に車がない状態なので、ドア全開で降りられます。
そして、外から車を操作して駐車エリアに収めるわけです。
もちろん、逆に乗る時は先に車を前に出してから乗るんです。
ちゃんとセンサーは聞いてるので、隣の車にぶつからないように多少のハンドル操作も自動でしてくれました。
やや、動き出すまでに時間がかかるのがネックですが、車に乗ってエンジンかけて動かすよりは早いので、現在ではちょこちょこと使ってます。
車中泊が快適!広々空間で夫婦二人でぐっすりダブルベッド
月に2回ほどのペースで夫婦で楽しんでいる車中泊。
後部座席を倒してマットレスを敷けば、ほぼダブルベッドのような広大な空間が出現し、夫婦二人が足を伸ばして快適に寝られます。
ただ、これは先代セレナでも十分に快適だったので、先代との比較という意味では、大きな変化はありません。
車中泊好きなら、夫婦二人しか乗らないとしても、ミニバンは本当にオススメですよ。
買って後悔する前に!先代セレナと比較して改悪された点、評判より残念だった点
ただ、セレナルキシオンも良いことばかりではありませんでした。
先代セレナと比較して改悪されたと感じる点、良さそうなのに使ってみると残念な点も正直に書いておきます。
ひどい使いづらい!これは10年前のタブレット?純正カーナビの操作感が悪い!
これは、僕がスマートフォンやタブレットPCを一切使ったことがないユーザーなら不満に思わないかもしれません。
しかし、今のご時世、多くの人がiPhoneやiPadのような高性能端末を普段使いしていますよね。
だから、この操作感じゃダメです。
ユーザーインターフェイスは分かりにくく、またタッチ操作の間隔もiPhoneとは比較になりません。
キー入力もスクロールも10年以上前のタブレットを操作している気にさせられます。
今時のスマホやタブレットがこのクオリティだったら誰も使わないですよ。
また、ChatGPTやGeminiが流暢な日本語を喋り、違和感なく会話までできるこの時代に、「ニッサンカラノオシラセデス」とかカタコトの日本語を話しだし、他の操作を中断させるのは、もはやストレスです。
e-POWERをはじめ、車としてのハードはとても優れているのに、なぜソフトはここまで遅れているのか…。
これが最先端の日本メーカーの全力だとすると、日本車の将来が心配になります。
けっきょく有線接続…Apple CarPlayの無線接続は無線LANが使えない
前述した通り、セレナルキシオンはワイヤレスでAppleCarPlayと接続できるようになりました。
しかし、けっきょく僕はUSBケーブルで有線接続しています。
なぜかというと、ワイヤレスでCarPlayに接続する場合、Wi-Fi接続がCarPlayとの接続に使われてしまうのです。
つまり、他のWi-Fiアクセスポイント(例えばモバイルルーター)に接続できなくなるのです。
前述の車内Wi-FiもCarPlayに無線接続している場合は使えません。
ワイヤレスでCarPlayを使うと、接続しているメインスマホの通信容量を使いすぎてしまうことになるので、有線でCarPlayに接続するしかないのです。
ケーブル接続なしで繋がるのか!と、ワクワクしただけにこれは残念でした。
e-Pedalが劣化…完全停止しなくなり、設定も記憶されない。e-Pedal Stepとe-Pedalの違いとは?
これは明確な「改悪」です。
日産独自のワンペダル操作機能「e-Pedal」が「e-Pedal Step」へと仕様変更されたようなのですが、これが非常に残念な変更でした。
先代セレナの「e-Pedal」は、アクセルペダルを離すだけで完全に停止まですることができ、慣れると運転中にブレーキペダルを踏む必要がなく、ゴーカートのような感覚で運転できました。
しかし、新型の「e-Pedal Step」では、アクセルオフでの回生ブレーキがかかり減速はするものの、完全には停止せずクリープ走行するようになりました。
つまり完全停止するためには、必ずブレーキペダルを踏む必要があるのです、
さらに、先代では一度e-Pedalをオンに設定すれば、エンジンを切ってもその設定が記憶されていましたが、新型ではエンジンをかけるたびに毎回e-Pedal Stepをオンにする必要があります。
ボタンひとつの操作ではありますが、毎回だと非常に面倒な気持ちになります。
ブレーキホールドは記憶されるようになったのに、なぜこちらはこんな改悪をしたのかと疑問に思います。
先代のe-Pedalの操作感に慣れていた僕にとっては、これは非常に残念な変更点でした。
なお、トヨタから「ブレーキ操作をせず、e-Pedalで完全停止するのは法律(保安基準?)に抵触する」という指摘があったため、仕様変更されたらしいという噂を聞きました。
真偽は不明ですが、本当ならとても残念な話ですよ。
評判最悪!使いづらいモーメンタリ式ウインカーレバー!採用の理由は?
ウインカーレバーが、昔ながらの物理的なスイッチではなく、デジタル感のあるデジタルなスイッチ式?に変更されました。
モーメンタリ式ウインカーと言うらしいです。
ウインカーレバーを操作しても、カチッと固定されず、常に中央の位置に戻るのです。
この仕様、本当にキャンセル(戻す)操作がしづらいです。
戻そうとすると、逆方向にウインカーが入ってしまうことが度々ありました。
ダイハツの車で、よくこのようなウインカーが採用されているらしいですが、ネットでも評判は良くないみたいですね。
ただ使いづらいだけでなく、ウィンカー操作のミスは周りの車に迷惑ですし、危険もありますからね。
ただ、日産がセレナにこの方式を採用しているのは、プロパイロット2.0のためですね。
自動的に車線変更する際に、ウィンカー操作も自動で行いますし、逆にウィンカー操作で自動的に車線変更したりもできます。
セレナルキシオンにとって、ウインカーレバーはただのウインカーを出すためのスイッチではなくなってしまっているのです。
また、1000kmほど乗ったら慣れてきたので、こういう変化にすぐ文句を言うのではなく、 先進機能のためなら仕方ないと体を慣らすのも必要かなと思いました。
地味にストレス!前席ドアのロックノブが掴みづらい!
これは本当に謎の設計なのですが、前席ドアのロックノブ(内側のツマミ)が非常に掴みづらい形状になっています。
指がうまく引っかからず、ロック/アンロック操作が本当にしにくいんです。
走行し始めれば自動でロックされますし、運転席には全てのロックを閉めるボタンが別にあるので実用上そこまで大きな問題ではないのですが、手動で操作する際に地味なストレスを感じます。
大袈裟に言ってそうに聞こえるかもしれませんが、ぜひ試乗などで実際に試してみてほしいポイントです。
タッチパネル導入!エアコン操作は慣れれば問題なし?
エアコンやシートヒーターの操作パネルが、物理ボタンではなくタッチパネル式になりました。
車好きの間では、運転中の操作性などの観点から、タッチパネル操作は嫌われる傾向にあるらしいですが、個人的にはさほど問題ないと感じています。
その分、コクピットがスッキリオシャレになっていると言われればそんな気もします。
また、運転の根幹に関わるシフト操作やドライブモード選択などは物理スイッチになっているので、タッチパネルの誤操作で運転支障が出ることはありません。
ただ、どうせタッチにするなら、たとえば iPhoneなどでは当たり前になっている押した際に振動させて押した感を出したり、ナビと連携してエアコンの状態などを表示できるようにしたらよいなと感じました。
このあたりは、やはりハードとソフトの連携が遅れていると感じざるを得ません。
高すぎる!でも車格は「ただのセレナ」最上位モデルのルキシオンでも大衆車
さて、ここまで良い点・悪い点を色々と書いてきましたが、やはり気になるのは価格ですよね。
前述の通り、僕が購入したルキシオンは、値引き前の見積もりが600万円オーバー。
これは、ミニバンとしては高額な部類に入りますよね。
そして、悲しいかな、これだけ高価でも、結局は大衆車の「セレナ」です。
見た目の違いは、前述したフロントの左右のシルバー(カッパー)のアクセントくらいで、多くの人にとってはハイウェイスターとの区別はつかないでしょう。
日産のエルグランド、トヨタのアルファードのような、威圧感のある高級車オーラはありません。
なのでステータスシンボルとしての価値は、残念ながら低いと言わざるを得ません。
ただアルファードだって、高速走行時のの手放し運転はできません。(一部グレードで渋滞時ハンズオフ機能はあるようですが、ルキシオンのような高速巡航時のハンズオフではないはず)
ルキシオンの価格は、ステータスではなく、プロパイロット2.0という先進技術を堪能するための対価と考える必要がありそうです。
【レビュー】セレナ ルキシオンは「買い」なのか?感想まとめ
さて、レビューは以上となります。
先々代からセレナを乗り継いできた僕ですが、代を重ねるごとに、車は単なる移動手段から「コンピューターを搭載した移動空間」へと進化していることを実感します。
特に、今回のセレナ ルキシオン、そしてプロパイロット2.0の進化には目を見張るものがありました。
30代後半〜40代くらいの人に伝わるように言うなら、スーファミからプレステくらいの変化を感じました。
残念ながらe-Pedalは劣化してましたし、ソフト面などにも発展途上を感じます。
なにより価格も決して安くはありません。
しかし、それを補って余りある、プロパイロット2.0の快適性と、e-POWERによるスムーズで静かな走り、これらを兼ね備える唯一無二のミニバンという魅力があります。
これらを総合的に考えると、非常に満足度の高い買い物でした。
僕のように車を「快適な移動手段」として捉え、長距離ドライブや車中泊を楽しむユーザーにとっては、セレナ ルキシオンは最高の選択肢の一つになり得ると感じます。
特に、高速道路を頻繁に利用する方には、プロパイロット2.0の恩恵は計り知れません。
もし、最新の運転支援技術に興味があり、家族との快適な移動空間を求めているなら、一度セレナ ルキシオンを検討してみる価値は十分にあると思いました。
素人の長文レビューを最後までお読みいただき、ありがとうございました。