どうも、ジャパネットが大好きな僕です。
ジャパネットで紹介されている商品が安そうに見えることってありますよね?
普通に考えるとテレビ通販よりも余計なコストの掛かっていないネット店舗の方が価格を安いはずですが、ジャパネットを見てると安そうに感じてしまうんですよね。
僕はそんなジャパネットのセール商品をネット最安値と比較して本当に安いのかを検証するのが趣味なのです。
ちなみに、ジャパネットが、実際に安いこともあります。
(最近では価格.comにネット最安値としてジャパネットの名前が表示されることも)
ただ最近はジャパネットでしか販売されていないジャパネットオリジナルモデルが増えており、ネットで検索しても単純な価格比較が難しくなっています。
似ているモデルと比較しても、実はバッテリーの容量が少なかったり、フィルターの性能が低かったり、と気が付きにくい違いがあったりするのです。
当たり前ですが、安さには理由があるわけです。
もちろん大量仕入れだとか独自のコネクションだとか、ジャパネットの企業努力によってその安さを実現している場合もあります。
ブログを読んでもらって「本当に安いのか?」「なぜ安いのか?」をきちんと認識して、賢くジャパネットでの買い物を楽しむお手伝いができれば幸いです。
安い!ジャパネットのセールでルンバ980、ルンバe5が半額以下!?
それで、今回の取り上げる「ルンバ」なのですが、これはジャパネットオリジナルモデルではありません。
つまり、ちょっとネットで検索すれば簡単にネット最安値が分かります。
実際にジャパネットで限定セールをしていたルンバe5を検索してみましょう。
なんとジャパネットがネット最安値として掲載されています・・・。
iRobot社 ロボット掃除機
ルンバe5
ルンバといえば言わずと知れたロボット掃除機の最高峰なわけで「ルンバが27,800円」と聞くと安いと感じますよね。
さらにジャパネット曰く「上位モデルのルンバ」もセール中です。
iRobot社 ロボット掃除機
ルンバ980
通常価格99,800円のところ、53,000円引きされて46,800円とのことです。
半額以下とはすごい割引率に聞こえてきます。
余談ですが僕もルンバを利用しています。
結論、もう生活必需品です。
本当に自分で掃除機がけをする必要がほとんどなくなりましたからね。
リビング、キッチン、廊下、脱衣所〜と1台でほとんどの部屋を勝手に掃除してくれてます。
なので実感として、ルンバが素晴らしいものであることは間違いありません。
では、ジャパネットではなぜこんなにルンバを安く販売できるのでしょうか?
その理由を探っていきましょう。
ルンバe5は吸引力が5倍!上位モデルの980は10倍!付属品も豪華!?
初めに、ジャパネットで紹介されているルンバの性能を見ていきましょう。
まず、27,800円(送料別)でセールされていたルンバe5の紹介を見てみましょう。
微細なゴミやペットの毛まで逃さないパワフルな吸引力!
吸引力約5倍!
続いてジャパネット曰く上位モデルのルンバ980の紹介がこちら。
ルンバ980はここが凄い!床材に合わせて吸引力アップ!カーペットの奥までキレイ!
吸引力が最大10倍
3万円以下という激安のルンバe5は5倍の吸引力。
そしてジャパネット曰く上位モデルのルンバ980は10倍の吸引力だそうです。
これは安いだけでなく、性能も凄そうに聞こえてきますね。
さらに、このルンバ980にはデュアルバーチャルウォールが2個もついてくるそうです。
デュアルバーチャルウォールとは、その名のとおり見えない壁を発生させる装置です。
掃除して欲しくないところに置いて、ルンバの侵入を防ぐために利用するやつです。
ちなみに公式サイトでデュアルバーチャルウォールの価格を調べてみると、1つ8,250円します。
つまり2つで16,500円相当の付属品ということです。
これは豪華な付属品のように聞こえてきますよね。
高性能で豪華に聞こえるジャパネットのルンバ。
しかし、この安さにはわけがありました。
ジャパネットの比較がヤバい!旧モデルと最新モデルの大きな違い
さて、まずは吸引力の話です。
ジャパネットの紹介を読むと、この5倍とか10倍とかはルンバ600/700シリーズと比較だと書いてあります。
この比較対象が問題です。
このルンバ700シリーズは、12年前の2011年に発売されたモデルです。
そしてルンバ600シリーズは、2012年にルンバ700シリーズの廉価版として発売されたモデルです。
廉価版とはざっくりいうと機能を減らして安くして買いやすくしたモデルですから、前年に発売されたルンバ700シリーズよりも性能が落ちます。
はい、そうなんです。
いずれも凄い古いモデルなんです。
安い理由はここにありました。
冷蔵庫とか洗濯機とか、いわゆるコモディティ化の進んだ白物家電なら、多少古いモデルでも良かったかもしれません。
冷蔵庫や洗濯機の進化なんてたかがしれてますからね。
しかし、ルンバは曲がりなりにもロボット掃除機なんです。
これは僕自身の実感ですが、ロボット掃除機は5年前のモデルと現在のモデルでは全く別物です。
ちなみに同じく進化の早いスマートフォンで考えると、2011年ってまだiPhone4の時代ですからね。
10年以上前のモデルと比較した吸引力をアピールされても違和感を覚えざるを得ません。
また、ジャパネットの比較で違和感があるのはそれだけではありません。
こちらジャパネットでルンバ980のページに掲載されている比較表です。(2023年のセール期間中に掲載)
5種類のルンバの性能比較ですが、セール中のルンバ980は上から2番目の上位モデルに見えますよね。
(しかもなぜか最上位のルンバi7の方が性能が上かのようにすら見えます)
では、つい先日僕が家電量販店で撮影してきたルンバの徹底比較表を見てください。
ジャパネットの比較表にもあるモデルはルンバi7しかありません。
なんとジャパネットでセール中のルンバ980もルンバe5も比較すらされてないのです。
ちなみに上位はルンバi7でもルンバ980でもなく、下記の2台です。
唯一散らかったままの部屋でも掃除できる ハイスペックルンバ
ジャパネットのルンバが比較されてない理由は簡単です。
ルンバ980もルンバe5自体も古すぎるのです。
ジャパネットで上位モデルと言われてるルンバ900シリーズが登場したのは2015年。
ルンバe5は2013年に登場したルンバ800シリーズの廉価版です。
つまり今や比較の対象ですらならないのです。
そしてもう一度、家電量販店に掲示されてた比較表をご覧ください。
お分かりいただけるでしょうか?
吸引力は10倍がスタンダードです。
最上位のルンバs9+だけが40倍と大きく違いますが、それ以外は違いはありません。
もはやルンバにとって10倍の吸引力はアピールポイントではないのです。
意図的なのか更新してないだけなのかは分かりませんが、ジャパネットはこの古い比較表を商品ページに掲載し続けていると顧客の誤解を招いてしまいそうです。
これはiPhone14が発売されている現代において、iPhone4からiPhone8の比較表見せながらiPhone7を上位モデルとして販売してるみたいな話ですからね。
そして今では当たり前の防水機能持ち出して「iPhone4は防水じゃないがiPhone7は防水です!」ってアピールされてる感じです。
そしてジャパネットのアピールに違和感があるのは吸引力の話だけではありません。
ルンバ最新モデルにバーチャルウォールは不要!マッピングと進入禁止エリア
量販店の比較表を見ていると、もうひとつ気になることがでてくるはずです。
小さくて分かりづらいですが、ルンバi7を除いたモデルにはジャパネットが付属をアピールしているデュアルバーチャルウォールがついていません。
対してジャパネットでセール中のルンバ980には2個も付属してましたよね。
これはジャパネットがお得だからなのでしょうか?
それとも最新モデルがコスト削減のために付属しないようになったのでしょうか?
いいえ、いずれも違います。
最新モデルのルンバにはバーチャルウォールが不要なのです。
そもそもルンバにバーチャルウォールが必要なのは、ルンバがやたらめったら動いて掃除をするからです。
古いロボット掃除機を使ったことのある方は覚えがあると思いますが、古いロボット掃除機って壁に当たると反転したり、くるくる回ったり、とにかくランダムのように動き回ります。
だから入ってきて欲しくないところにデュアルバーチャルウォールを置くわけです。
それはどこに行くか分からない赤ちゃんの行動を制限するためのベビーゲートのような存在なのです。
しかし、現在販売されている新しいルンバは、そもそもやたらめったら動きません。
今やロボット掃除機は言うことを理解できない赤ちゃんのような存在ではないのです。
ルンバの最新モデルは部屋をマッピングして、家の構造に合わせて掃除してくれます。
例として我が家のマップをご覧ください。
ルンバは1番初めに動かすタイミングで、自動的に地図を生成(マッピング)します。
我が家の場合は普段部屋のドアを閉めていないリビング、キッチン、脱衣所、廊下がマッピングされました。
このマップに部屋の名前などを登録し、掃除の順序を指示すれば、ルンバは指示通りにリビング、次にキッチンと順序だてて効率よく掃除してくれるようになります。
また我が家の場合、靴のある玄関や濡れている可能性のあるお風呂には進入して欲しくないので、アプリから進入禁止の設定をしています。(赤い枠が進入禁止エリア)
このように最新モデルのルンバは入って欲しくないエリアをアプリから簡単に設定できてしまうわけです。
デュアルバーチャルウォールのような物理的な装置を置く時代は、もう何年も前に終わっていたのです。
しかし…
なぜこんな売り方をするのでしょう?
ジャパネットだって最新モデルではバーチャルウォールが不要だと知っているはずです。
これでは顧客を騙してるみたいじゃないですか。
ここまで厳しめの指摘を書いてきましたが、僕はジャパネットは良心的な企業と認識してます
単に顧客を騙して古いルンバを売りつけようとしているわけではないはずなのです。
では、最後にその理由を考察してみます。
お年寄り狙いの詐欺商売?古い旧モデルを売るジャパネットの戦略とは
さて、ネットショッピングに慣れた人には、ジャパネットに対してネガティブな印象を持つ人もいます。
たとえばネット時代の寵児ホリエモンさんは過去にジャパネットに関して下記のようにコメントしています。
高田社長がユニークなのは認めますが、ジャパネットの社会的意義はあるとは言えませんね。ネット通販のほうが安いし、買う必要もないものを口八丁手八丁で買わせてるだけとしか見えません。情報弱者相手のビジネスです。
要約するとこういうことです。
- ネット通販の方が安い
- 買う必要のないものを買わせている
- 情報弱者相手のビジネス
僕はジャパネットにネガティブなイメージはないですが、堀江さんの言うことも分かります。
たしかにネット通販の方が安いことは多いですしね。
それに買う必要のないものを買わせているのかもしれないとも思います。
例えば今回のルンバなんて、まさにそうですね。
ルンバなんて知らなければ普通に掃除機を使い続けているわけで、そしたら「ルンバは買う必要がなかった」とも言えますよね。
しかし、そう言うことじゃないですよね。
ジャパネットの紹介でロボット掃除機の便利さを知って、それを家で使ってみたいと思ったから購入しているわけです。
つまり実際に便利に使えていれば、購入者は必要ないものだったとは思わないでしょう。
そうです、重要なのはここです。
実際に便利に使えるのか?です。
ジャパネットの購買層は主に中高年、堀江さんに言わせれば情報弱者と呼ばれる人達です。
では、このジャパネットの購買層は、最新モデルのルンバを使いこなせるでしょうか?
最新モデルのルンバを使いこなすためには、スマホアプリの利用やwifi環境が必須です。
アプリから起動して、アプリからマップを編集し、アプリから進入禁止エリアを設定して、アプリからスケジューリングして、アプリから掃除結果を確認して、アプリからメンテナンスの指示を受け取ります。
勘違いしないでほしいですが、ルンバのアプリは洗練されており、非常に良くできています。
スマホのアプリを普通に使いこなせる人なら、何も悩むことなく使えると思います。
しかし、それはあくまで普通にスマホアプリを使えることが前提です。
たとえば、最新のルンバを購入するのが自分のおじいちゃんおばあちゃんだったとしたらどうでしょうか?
そもそも設定の編集やスケジューリングなどの操作をできるかどうかという話以前にスマホは使ってます?家にwifi環境はあります?
ジャパネットの顧客はそういう人達が多いのです。
ではジャパネットで紹介されているルンバはどうなのでしょうか?
紹介ページにはこんなアピールがありました。
ルンバは初めての方でも
簡単・便利に使える!
「誰でも簡単」「安心して使える」から、多くの世代の方に、愛されてます!
この「多くの世代の方に、愛されている」は、まさにジャパネットのターゲット層に向けたメッセージなわけです。
そして、極め付け。
基本操作は「ボタンひとつ」
はい、そういうことなんです。
ジャパネットはルンバの購入者にアプリを使わせるつもりがないのです。
マップの編集も、スケジューリングもしません。
購入者には「掃除して欲しい時にルンバ本体のボタンを押す」という使い方をしてもらおうとしてるのです。
たしかに、それでも掃除機で自分で掃除をすることを考えれば、はるかに楽チンですからね。
そして、そういう使い方をするなら、
最新のルンバは必要ありません。
前述のとおり、掃除機の基本性能である吸引力に関しては何年も前から大きな進化はないのです。
また、僕が「デュアルバーチャルウォールは不要」と言ってしまったのは、あくまでスマホアプリを使うことが前提でした。
アプリを使わない(使えない)という前提であれば、置くだけでルンバの侵入を制御できるデュアルバーチャルウォールは重宝するはずです。
つまり、ジャパネットは古いルンバを顧客を騙して売ろうとしていたわけではないのです。
利用する顧客に必要な機能を取捨選択して、その顧客が満足できるだけの機能のついた、なるべく安価なモデル(≒旧モデル)を紹介していたわけです。
ジャパネットオリジナルモデルの家電でも、こういう傾向は顕著に見えてきます。
例えば、エアコンのジャパネットオリジナルモデルでは、スマホ連携の機能を省き、その代わり少し安価に販売したりします。
これがジャパネットのビジネスモデルな訳です。
ジャパネットたかたの社長はこう言っています。
うちを信じて買ったお客が「いまいちだった」は嫌
そのためにジャパネットはメーカーサポートよりも手厚いサポート体制を実現しています。
ジャパネットのサポートの手厚さは下記の記事に詳しくまとめました。
割高だけど困った時に来てくれて助けてくれる。
そういう街の電気屋さんのようなポジションを全国展開しているのがジャパネットなんです。
ジャパネットでルンバを購入するかどうかは、自分がジャパネットのターゲット層であるかを考えて決めると良いかもしれませんね。
「自分はジャパネットのターゲット層じゃないなぁ」って人は、最後に僕のおすすめルンバランキングをまとめるので参考にしてみてください。
【おまけ】僕のおすすめルンバランキング
3位:コスパ最強!旧シリーズの最上位モデル
旧シリーズの最上位モデルであるルンバi7+は、最上位モデルだけあって多くの機能が搭載されています。
それでいて古いがゆえにセール価格で売られることも多く、新シリーズの上位モデルと比較すると半分くらいの価格で買えたりします。
同じくらいの価格帯で新シリーズのルンバi3+がありますが、i3と比較すると明らかに高機能であるため、ルンバi3+を購入するならルンバi7+をオススメします。
1位:唯一散らかったままの部屋でも掃除できる 最新ルンバ